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第4回 「私が勉強に費やした時間は、代替医療を志す人たちの学びの土台になればと思っています」
わずか1年の間にずいぶん濃い経験をなさったんですね。カナダではなくオーストラリアに行かれたのは、ある意味必然だったのかもしれないですね。
そうですね。もしあの時にカナダに行っていたら、ただ地道に研修だけを積んで帰ってきていたような気がします。オーストラリアでは雄大な自然に加え、細かいことは誰も気にしないという人々の大らかな気質のおかげで、かなりのびのびとした時間を過ごさせてもらいました。それから、オーストラリアでは西洋医学だけを徹底して行うという主流派と、代替医学のみに偏った一派とに医療が二極化していたんですが、その狭間でバランスの取れた医学を学ぶことができたという点でもとても良い環境にいたと言えますね。
なるほど。ということは、森井先生がホリスティックな医療を目指されるようになったのはその頃から?
いえ、それよりもう少し前からで、正確に言うと大学に入ってすぐの頃でしょうか。きっかけはエドガー・ケイシーが与えてくれたんですよ。というのも、ある日時間をつぶすのにたまたま寄った本屋さんで、エドガー・ケイシーについて書かれたジナ・サーミナラ著の『超能力の秘密』がふと目に留まったんですね。気になってすぐに購入し、家に帰って読んでみるとこれがまた面白い。そこで彼について書かれた他の本も読むようになり、ケイシーというのは稀代の超能力者であったというだけでなく、現代医学で見放された患者さんたちの症状を診断し、通常の医学や代替医療を使って治癒に導く方法をたくさん述べているということを知ったんです。

それで、私もホリスティック医療というものに関心を持つようになって、各種治療法を勉強しはじめました。ただ、日本ではまだそういった療法があまり一般的ではなかったので、本格的に勉強を始めたのはオーストラリアに行ってからなんですが。
他にどんな本を読まれたんですか?
日本では『転生の秘密』を。その後オーストラリアに渡ってしまったので、あとは現地で英語の本を買って浅く広くという感じで読んでいました。ケイシー・リーディングの面白いところは、時間を置いて読んでみるとまた違った内容に感じられるという点。読み返すごとに新たな気付きがありますね。
実際に病院でケイシー療法なども試されていたんですか?
ええ。オーストラリアにいた頃は、ヘリテージストア(アメリカにあるケイシー製品を販売しているマーケット)の商品をほとんど買って、動物に試していました。たとえばひまし油湿布とかね。
動物というとネコにはどうですか? うちにも二匹いるんですが、さすがに彼らにひまし油湿布をするのは難しくて、せいぜい私がひまし油湿布をしているお腹の上で一緒になって寝ているのが関の山なんですが(笑)。
確かにネコはワンちゃんのようにおとなしく受け入れてはくれないですね。動けないような相当末期の状態にならないと難しいでしょう。ただ、温かいものは好きなので湿布はいいとしても、ベタベタになる油を塗られるとなると嫌がって逃げてしまいます。また、ネコの場合はとくにその子が喜んでくれないと治療にはならないんですよね。
ほかに試されたものは何でしょう?
血行を促進させるためのバイオレットレイ、カルシオス、各種フォーミュラシリーズ、咳止めシロップ、イプサプetc.……、ほとんどのことを試してみましたよ。今でもバイオレットレイやヘリテージストアの製品などは必要に応じて治療に使っています。焦がした樫樽を購入したこともありますが、これは動物には使えませんでした。

現在病院では一般の診療や外科手術に加えて、こうした代替医療をいろいろと取り入れていますが、もっとも適用が多いのはホメオパシーですね。動物に対する効果が非常に分かりやすいからです。
ホメオパシーは動物にも有効なんですね。否定する人はよく「それはプラシーボ効果だ」と言いますが、動物には暗示なんて効かないですよね(笑)
ええ。たとえばマウスを使ったこんな実験があります。ヒ素や鉛などの元素を直接体内に注入した一方のマウスにはお水を、もう一方にはホメオパシーを飲ませるんです。そして体内の残留濃度を調べると、ホメオパシーを飲ませたマウスのほうが圧倒的に体内からヒ素や鉛などの元素を排泄している、ということが分かったんです。

これは金属ごとに研究した論文がいくつもありますが、その論文からも、また長年の経験からも確実に効果はあると言えますね。うちでは外傷からガンまでいろんな症状にホメオパシーを使いますが、たとえばガンを手術と並行せずにホメオパシーを投与しただけで治したケースがいくつもあります。少なくとも延命効果は高いと思います(※動物に対する臨床において)。

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